廣井勇を辿る
廣井勇生誕地の碑
廣井勇は、文久2年(1862)に土佐藩筆頭家老深尾家に仕える藩士廣井喜十郎の長男として生まれ、明治3年(1870)に高知へ移住するまで現在の佐川町で過ごしました。
生誕碑は、国道を脇道に入り、細い坂道を上った畑地の一角にあります。
所在地
高知県高岡郡佐川町甲900付近
佐川町立青山文庫
廣井勇がアメリカで出版した、橋梁技術専門書の「プレート・ガーダー・コンストラクション」は、橋梁工学者必携としてベストセラーになり、アメリカ国内の理工系主要大学には、今日でも所蔵されています。佐川町の青山文庫には、門下生の堀見末子が所有していた図書が収蔵されています。
所在地
高知県高岡郡佐川町甲1453-1
小樽港北防波堤
小樽港は北海道西部の積丹半島東側に位置する弓状の湾に建設されています。廣井勇が建設に携わった小樽北防波堤は、完成から100年以上経過した今でも激浪から小樽湾を守っています。小樽北防波堤は、「土木学会選奨土木遺産」の認定および、「北海道遺産」の選定を受けています。
所在地
北海道小樽市手宮1丁目6
スローピング・ブロック
小樽港北防波堤は、当時海外で導入されていた独創的な工法である「スローピング・ブロック・システム」が採用されています。これは、断面方向に幅が異なる三種類の斜塊ブロックを垂直方向に互い違いとなるよう積み重ねて、ブロック同士が互いに支え合うような構造をしています。
所在地
北海道小樽市手宮1丁目6
おたるみなと資料館
小樽港湾事務所は、廣井勇が初代所長を務めました。併設される資料館には、防波堤建設に関する資料や、長期耐久性試験用のモルタルブリケット、ケーソン製作用斜路の模型など、歴史的価値の高い資料が展示されています。
所在地
北海道小樽市築港2-2
運河公園
小樽の運河公園は、北運河沿いにあり、廣井勇の胸像が建立されています。 もともと廣井勇の胸像は、昭和4年(1929)に小樽港を眼下に見渡せる小樽公園東山に建立されましたが、のちに運河公園へ移されました。
所在地
北海道小樽市色内3-6
多磨霊園
廣井勇の墓地は、東京都府中市の多磨霊園にあります。花崗岩の墓石には、「廣井家總塋」と刻まれており、その文字は廣井勇の娘婿吉田徳次郎の父淳の書です。
所在地
東京都府中市多磨町4丁目
多磨霊園 6区1種8側15番